公演情報

宝生五雲能 2021年6月公演

宝生五雲能
宝生五雲能
「加茂」は前場で白羽の矢による処女懐胎という賀茂三神の縁起を爽やかに語り、後場で天女の優美な舞と別雷神の豪快な舞でダイナミックに寿ぎを伝える。「雲雀山」では、父に殺されそうになった中将姫を山に匿う乳母の、心痛と嘆きを狂乱の舞に託して描く。花売りとなった乳母の芸能と狂乱が風情を添え、特異な演出となっている。「熊坂」は登場しない牛若丸との一騎打ちの場面を一人で描き出す。長刀の扱いも見逃せない。く。

日時

2021年6月19日 (土)
13:00~

会場

宝生能楽堂
〒113-0033 東京都文京区本郷1-5-9
・JR水道橋駅東口徒歩3分
・地下鉄都営三田線水道橋駅A1 出口徒歩1分

番組

13:00- 加茂(かも) シテ 金井 賢郎
ツレ 藤井 秋雅
天女 木谷 哲也
ワキ 則久 英志
間  野村拳之介
笛  小野寺竜一
小鼓 船戸 昭弘
大鼓 原岡 一之
太鼓 林 雄一郎
「汝の父に酒を飲ましめよと言われ、屋根を突き破り天まで酒を運んだとも言われる賀茂別雷命。夏の訪れを清涼な賀茂川の情景と、雷鳴を轟かす荒々しい神威とで爽快に彩りたく存じます」

14:30- 狂言 「因幡堂 いなばどう」河野 佑紀

── 休憩十五分 ──

15:05- 雲雀山(ひばりやま) シテ 小倉伸二郎
子方 藪 俊太朗
ワキ 福王 和幸
間  野村 万蔵
笛  栗林 祐輔
小鼓 森  貴史
大鼓 柿原 光博
「身内の讒言により、殺されるはずだった中将姫( 子方) を、雲雀山の山中に匿って養育する乳母の侍従( シテ)。姫に対する侍従の、慈愛に満ちた心が滲みでるよう勤めたいと思います」

── 休憩十五分 ──

16:40- 熊坂(くまさか) シテ 辰巳大二郎
ワキ 安田  登
間  野村万之丞
笛  寺田林太郎
小鼓 鳥山 直也
大鼓 飯嶋六之佐
太鼓 金春惣右衛門
「熊坂長範の命日に弔いを乞う僧形。偶然にも、6月19日は昨年別れた母方の祖母の命日と重なり、曽々祖父の100回忌、祖父の17回忌の年と重なり、偶々は必然かのように巡り合わせていただきました。弔いと、感謝と、使命を込め、時分の芸を求めたいと存じます」